私の乳がん検診業務歴
こんにちは!乳腺放射線科医のSatokoです!
今回は私がいかほど乳がん検診の業務を熱心にやってきたか、という記事になります(笑)
日本で
日本の乳がん検診システムは大きく分け
自治体が行う対策型検診と、その他が行う自費検診の二つになります。
対策型検診
乳がん検診のマンモグラフィは必ず二人の医師が読影する、二重読影のシステムをとっています。
私は神奈川県川崎市にある大学病院に勤めていたため、川崎市の乳がん検診を多く担当していました。
附属のクリニックで撮影されたものの一次読影
大学病院の医局で行われる二次読影会の二次読影
を担当。
自治体の検診システムは年度じめなので、1-3月はとても忙しく、1回の読影会につき100枚以上のマンモグラフィを読影していました。
また神奈川県予防医学協会に委託した市の乳がん検診も担当しており
大和市や座間市のマンモグラフィを読影。
ついでに横浜市の産婦人科のクリニックの乳がん検診業務もやっていたことがあり
横浜市のマンモグラフィも読影
というわけで
神奈川県に住む女性の皆さん
もしかしたら、私があなたのマンモグラフィを見ていたかもしれませんよ〜
加えて一年に1回、自施設で撮ったマンモグラフィから、がんであった症例をまとめ、
「川崎市乳がん検診二次読影会読影医研修会」という勉強会の講師も3回務めました。
自費検診
自施設のドック
私の勤めていた病院は、自費の検診を行なっていました。
マンモグラフィ、超音波それそれ単独の場合もありましたし、両方同じ日に行う総合判定もやっていました。
この場合マンモグラフィは2Dでなく、3Dでした。
留学する前の年は、私が検診結果説明も担当していました。
私は放射線科医ですので、画像を丁寧に説明します。
その時に病院に投書をいただき、嬉しく思いました。
ちなみに今はもうやっていないようですが、MRIによる乳がん検診もやっていた時期があり、その読影もやっていました。
組合の乳がん検診
東京にある、組合がやっている検診センターに、数年間週に1回行っていました。
受診者さんはマンモグラフィと超音波を1年毎交互にやる方が多いところでした。
30代の比較的若い方、授乳中の方の超音波検診もやっていました。
また同日にマンモグラフィと超音波の総合判定、触診と結果説明、セルフチェックの指導というオプションがあり
そちらも担当していました。
セルフチェックの指導をして、また同じ方が翌年に来られた場合
「セルフチェックしていましたか?」と尋ねると
ほとんどの方が1回はやるけれど、その後やめてしまう、という現実も目の当たりにしてきました。
産婦人科のクリニック
横浜市にある産婦人科のクリニックで、土曜日に乳がん検診を担当していました。
自治体検診でマンモグラフィを撮影後
希望があれば、超音波検査や触診、結果説明を加える、といったスタイルでした。
けっこうな狭い部屋で
触診の場合は受診者さんと「ヨイショ、ヨイショ」
と言いながら、やっていたのが、いい思い出です。
アメリカで
スタンフォード大学
スタンフォード大学のCancer centerで撮られた3Dマンモグラフィの読影を行っていました。
アジア人と欧米人の乳房の大きさや厚さ
乳房の構成(乳腺がいっぱいあるか、脂肪がいっぱいあるか)
の違いに驚きながら
次第に3Dから作られる合成2Dの読影にも慣れていきました。
医療機器メーカー
3DマンモグラフィのAIプロジェクトに携わり
アメリカ内の色々な施設で撮影された
3Dマンモグラフィ
精密検査で行われた超音波の画像を日常的に見ています。
すっかり3Dマンモグラフィのほうがかなり優れていると感じており
このプロジェクトを通じて、乳がん検診に3Dマンモグラフィを導入できるように尽力したいな、と思っております。
まとめ
私は乳がん検診の業務を何年もやってきて、経験は豊富だと思います。
そして実際にたくさんやってきたからこそ
乳がん検診は完璧ではないこと、問題点がたくさんあることも
きちんと理解しています。
しかし、それでも利益が不利益を上回るので
乳がん検診に行くことを勧めています。
乳がん検診について何かお困りのこと、疑問がありましたら
日本、アメリカどちらも答えることができる、と自負しております。
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