2024年6月17日ライフキャリア 乳腺放射線科医

放射線科医としての、医療を俯瞰(ふかん)する能力

私の専門分野は乳腺の画像診断、主に乳がんの画像診断です。

とはいっても、放射線科医は全身の画像診断ができなくては、日常診療もできませんし、専門医になることもできません。


例えば

胸痛や腹痛や片麻痺などの急性疾患

交通事故で救急車で運ばれてきた患者さん

がんと診断された方のステージング(がんがどれくらい広がっているか、転移はあるか、など)

がんで治療された方の治療効果判定(どれくらい小さくなっているか)

腰痛や肩、膝などの整形外科


など、書ききれないくらい、ありとあらゆる領域の画像診断をします。

その中で「ここの領域は興味があるなぁ」という分野で、学会発表や論文を書いたりして、深掘りしていく。

そんな感じです。

私はここ数年で、画像診断だけにとどまらず、女性特有の健康課題について発信をするようになりました。

元々医学生の頃から興味があったことなので、どんどん発信する場が増えて嬉しい限りなのですが

でも心のどこかで「お前、放射線科医だろ」と言われやしないかと気にしているところがありました(笑)。



この間、日本医学放射線学会総会に参加した際に


という、大会長のお言葉にかなり共感しました。




通常、診療科は縦割りで、乳腺外科はその領域のみ、産婦人科はその領域のみ。

他の科の領域のことはあまりわからない、というのが普通ですが

私は放射線科医であるからこそ、画像診断を通じて、いろんな科の診療に触れています。



診断をするためには、診療の流れや治療の知識が必要です。

それを知らないと、どのような情報を主治医が必要としているかがわからず、いいレポートが書けないためです。

また、治療効果判定においても、どのような治療をしているのかを知っている必要があるためです。




またA先生はA先生の患者さん、B先生はB先生の患者さん、C先生はC先生の患者さん、しか診ませんが

画像を撮っている限りは、私はA先生の患者さんもB先生の患者さんもC先生の患者さんも診ます。

先生によって、検査や治療に微妙な違いがあります。



せっかく放射線総会に参加したので、普段はあまり興味のない分野の教育講演もたくさん聴きました。

知識をつけていると、いろんな領域で、横断的にアドバイスすることができるので

引き続き勉強をしていこうと思った次第でした。