あきらめるって実はポジティブ!
不妊治療や流産、死産を経験することで
人生観が変わった、という方は少なくありません。
私もそのうちの一人です。
この記事では
不妊治療を長年経験した後、結果的には赤ちゃんを授かれなかった友人から
教えてもらった大切なこと、シェアしますね。
それは一見ネガティブに思ってしまう「諦める」こと。
これは実はポジティブなものということです。
広島大学の重松先生によれば
「諦める」の語源は「明らむ」、つまり「つまびらかにする、明らかにする」こと。
また、「諦」は仏教で「真理、道理」の意味があり、
本来「諦める」とは、「真理、道理を明らかにする過程で、自分の願望が達成できそうにない理由が分かり
納得してそれへの思いを断ち切る」というポジティブなもの。
「諦める」ために研究する【重松 恵梨】
だそうなんです。
(このページを友人から教えてもらいました)
日本人はズバリ頑張ることに重きを置いているカルチャーで育っています。
頑張れば
諦めなければ
目標は達成できる
と信じているところがあり
できない場合は努力が足りない=もっと頑張るべきという発想になってしまうため
諦めるのは良くないことなんです。
私はスラムダンク世代なので、安西先生の
「あきらめたら、そこで試合終了ですよ」
が頭にこびりついており、
これまですぐ、「あきらめちゃダメだ」と思ってしまうところがありました。
受験勉強とか、キャリア形成とか自分の夢に向かって突き進むこと
仕事や家庭で人の役に立てるよう、努力を積み重ねていくことは非常に重要なことではありますが
頑張ってもどうにもならないことってありますよね。
その一つは妊娠、出産です。
妊娠する、妊娠が継続できる、無事出産できる
これらは奇跡の連続であり
頑張ってもその努力が報われない方というのは大勢いらっしゃいます。
不妊治療が身体的に精神的に金銭的にキツくても
諦めちゃダメだ、と思ってしまうので
辛くてたまらなくても
不妊治療がやめられない。
不妊治療のやめ時が決められない。
医療機関もドクターも、赤ちゃんを産めるように
精一杯、力を尽くすのが仕事ですので
こちらから「そろそろ潮時です」というわけにもいかないところもあります。
そして不妊治療というレールに載って
何回ダメでも、また次の周期に頑張ろう
そうすることが当然のようになってしまい
「もう疲れた」って、なかなか言い出せないところ
あるんじゃないでしょうか?
卵子の老化があるので、女性の年齢についてはシビアに見られますが、年齢だけでもない。
若い時からずっと不妊治療をしても、授かれないケースもたくさんあります。
子供を授かれなかった場合は、その方の努力不足なのでしょうか?
もう少し頑張ったら、その努力は報われるのでしょうか?
そうじゃないんです。
諦めてもいいんです。
諦めることで、納得し、次に進むことができます。
私は41歳になり様々な理由から、妊活というフェーズを閉じました。
「まだ大丈夫だよ」と言ってくれる人もいるかもしれません。
でも私は自分で納得し、自分の潮時を決め、この結果を受け止めています。
そしてようやくそのことを人に話す気持ちになれました。
来月4月の一時帰国中に
「レインボーベビーには会えなかったけど」というお話会をしようかな、と思っています。
まだ全然詳細は決めていませんが、興味のある方はお知らせをちょくちょくチェックしてみてくださいね。
では、また!