知人からの代替療法の勧めの実際とは?
こんにちは!乳腺放射線科医のSatokoです!
3/25にセミナー「乳がんの標準治療とヘルスリテラシー」を行う予定で
今回もそれに関連した記事になります。
対談相手の森部さん(通称べぇさん)は
一般の人で、標準治療を選択することが大事だと説いている
私が出会った初めての人でした。
それを発信する理由は、奥さんが乳がんであることをお知らせした後
めちゃくちゃ知り合いに治療について色んな意見をもらったから!
その経験談についてもセミナーではお話してもらいます。
べぇさんの投稿を紹介させていただきます。
6年前に妻の美香が乳がんと診断されて、当時まだ1歳だった娘を抱えて真っ暗なトンネルの中にいきなり放り込まれました。
アメリカのスポーツ現場で働くアスレチックトレーナーとして命を守るための一瞬の判断が問われる、そんな場面も何度も体験してきた自分でも何が何だかわからなくなりました。
ただわかっていたのは自分がしっかりしないと妻も娘も救えない、ということ
仕事に出ることも出来ないですから、自営業でセラピストをしていた自分は売上も0になりました
それでも家族の前では笑顔でいないといけない、自分が…自分が…と思って歯を食いしばっていました
治療で妻が苦しい時間を過ごさなければならなくなる、そんな時には甘い言葉や誘いがたくさんありました。
多くのことを、そして日常生活ではありえない大きな決断を、すぐに、しかも自分ではなくパートナーのために一緒に決断していかなければいけない
気持ちが弱く揺らいでいる時には非常に難しいことでした
それでも我が家は標準治療を選択しました。
そしてそれは大正解だったと胸を張って言えますし、相談を受ける時にはまず標準治療を軸に添えることを大切な人たちには伝えています。
これからも一緒に時を重ねたいから。
他人事ではなく、ぜひパートナーと共に聞いてください。
この決断はひとりだけのものではないから。
森部 高史
また奥さんの美香さんもこのようなポストをシェアしてくださいました。
【このお花が満開になったら思い出すこと】
それは、乳がんの告知です。
私が告知を受けたのは、3月17日。初めて今の主治医に会った1週間後でした。
うちのマンションの入り口にある木。
検査に行く時(初めて乳腺外科に行った日)は、
まだ3分咲きくらいだったこの花。
朝、「綺麗だな〜」と思いながら眺め出発しました。
帰り、病院ではその日にできうる全ての検査をしたので、
薄暗くなっていました。
針生検までしたので、
もう全身痛くて、ぐったりでこのお花を見上げる余裕もなかったです。
1週間後、検査結果を聞きに行く朝は、
かなり綺麗に咲いていて、
朝、「綺麗だな〜」と思って病院に出発しました。
その日に受けた告知。
帰りは、このお花の下で泣き崩れました。
道端で、
泣きました。号泣。
犬の散歩をしていたおばあちゃんが、
どうしたの?って声をかけてくれて我に帰り、
そして、力の入らない足を叩いて立ち上がり家に帰りました。
乳がんに限らずではありますが、
その告知を受けた経験のある人は誰しも、こんな恐怖を経験します。
そして同時に、
その家族にも大きな衝撃を与えます。
こんな衝撃を受けた状態で、
治療方針を決めるのです。
私の場合は、
がん細胞の増殖能がとても強くあまり決断に時間もありませんでした。
そんな中、私たち家族が出した決断は、
標準治療です。
標準治療を軸に、
今までのつながりや知識を活かして生きていこうと決めました。
標準治療を決断し、
皆さんに公表すると、本当にたくさんのメッセージをいただきました。
この決断をサポートするたくさんの声に救われた一方で、
治療を全否定され「縁を切らせていただきます」と言われたり、
耳触りの良い情報もたくさん送られてきました。
身も心も弱り果てているところで、
そんな状況に突き落とされたわけです。
もう本当に、途方に暮れた、、、感じでもありました。
それでも、
生きるためにしたあの決断は、間違いなかった。
私の命が、私のカラダが証明してくれています。
もしもの時が来てからでは、
こんな声、届きっこないから、、、。
今、この投稿が届いた皆さんに勉強してほしいことがあります。
もしもの時が来てからでは、
冷静に情報を受け取ることなんてできないから、
その前にみんなに知っておいてほしいことがあります。
標準治療って何だろう?
ヘルスリテラシーって何だろう?ってこと。
是非参加していただきたいと思います。
永田 美香
なぜ標準治療を選ばずに、代替療法を選ぶ人がいるのか?
病院の中では知り得ないことです。
当事者から話を聞き、できることを考えたい
これが私のスタンスです!